【2020年12月号特集】
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者への支援施策等について

1.家賃支援給付金について

  • (1)テナント事業者に対する家賃支援給付金の創設について
    5月の緊急事態宣言の延長等により、売上の減少に直面する事業者の事業継続を下支えするため、テナント事業者の地代・家賃(賃料)の負担を軽減することを目的として、「家賃支援給付金」が新たに創設されました。
    本年5月∼12月までのいずれか1ヶ月の売上高が前年同月比50%以上減少又は連続する3ヶ月の売上の合計が前年同期比30%以上減少した資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者等を対象に、法人の場合には最大600万円、個人事業者の場合には最大300万円が支給されることとなります。
  • (2)家賃支援給付金の給付に係る賃貸人又は管理業者への通知等について
    • 申請時における賃貸人又は管理業者の連絡先の記入
      テナント事業者が、家賃支援給付金の支給を申請する際には、売上減少を確認する書類、賃貸借契約書、直近3ヶ月間の賃料の支払実績を証明する書類等の提出が必要となるほか、申請に当たっては、賃貸人又は管理業者の名称、住所、電話番号を記載することが必要となります。
    • 支給決定に際しての賃貸人又は管理業者への通知
      テナント事業者に対し、家賃支援給付金の支給が決定された際には、申請者本人及び、管理業者(管理業者がいない場合には、賃貸人であるビル賃貸事業者)に対し、その旨が通知されることとなります。
      管理業者におかれては、通知を受け取った場合には、必要に応じ、適宜、賃貸人であるビル賃貸事業者に対し、お知らせいただくよう、お願いいたします。
  • (3)免除又は猶予を行った場合等の特例について
    申請者であるテナント事業者が、賃料の支払いの免除又は猶予を受けている場合や、支払いを滞納している場合においても、テナント事業者が、最低でも申請日の直前1ヶ月以内にひと月分は賃料を支払っており、支払いの免除等を確認するために必要な書類を提出し、特例として認められた場合には、給付金の支給を受けることができることとなります。
    申請者から、支払いの免除等を証明する書類への署名等を求められることがありますので、ビル賃貸事業者や管理業者におかれましては、円滑な支給に向け、ご協力を頂きますよう、お願いいたします。
  • (4)家賃支援給付金を踏まえた対応について
    ビル賃貸事業者や管理業者におかれましては、テナント事業者から、申請に必要な書類の準備等に当たり、賃貸借契約の内容等についての問合せが寄せられた場合においては、ご協力を頂くとともに、支給決定の通知があった場合には、本給付金の趣旨・目的を踏まえ、適切に対応頂き、テナント事業者の事業継続に向け、協議を行って頂きますようお願いいたします。

2.ビル賃貸事業者とテナント事業者との間での協議について

新型コロナウイルス感染症の影響により経済的困難に直面する中、ビル賃貸事業者とテナント事業者が事業を継続するためには、ビル賃貸事業者、テナント事業者の双方が、賃貸借契約の維持に資するよう、パートナーシップ・信頼関係の維持・強化を図りつつ、誠実な協議に努めることが重要です。
こういった趣旨を踏まえ、既に講じられている中小事業者等に対する固定資産税等の減免措置や、新たに設けられる家賃支援給付金、地方公共団体による各種支援策等を活用し、ビル賃貸事業者、テナント事業者の両者において、それぞれの支援策の活用の状況等を踏まえた賃料等の取扱いについて、誠実な協議に努めて頂くよう、お願いいたします。
なお、賃貸借契約については、法務省民事局において、基本的なルールを解説したQ&Aが作成、公表されております。

3.金融機関による資金繰り支援について

財務省、経済産業省及び金融庁では、政府系及び民間金融機関等に対し、以下の内容について、要請がなされておりますので、資金繰り支援が必要な場合には、取引先の金融機関に積極的にご相談下さい。

  • ・ 家賃支払いが深刻な課題となっている中小事業者・個人に対する、実質無利子・無担保融資や、既往債務の条件変更等の迅速かつ柔軟な実施
  • ・ テナントビル等のオーナー等に対する、新規融資・つなぎ融資や、既往債務の条件変更等の迅速かつ柔軟な実施
    特に、オーナー等がテナント等に対して例えば一定期間の賃料の減免・支払猶予等を行っている場合における、当該賃料の減免・支払猶予等に対応する期間について、既往債務の条件変更等の迅速かつ柔軟な実施の徹底
  • ・ 既往債務の条件変更にあたって発生する手数料・違約金等について顧客の事情を勘案した特段の配慮

  • 4.固定資産税等の減免措置について

    新型コロナウイルス感染症の影響により事業等に係る収入に相当の減少があった場合、中小事業者等が所有し、事業の用に供する家屋(建物)及び償却資産(設備等)の令和3年度の固定資産税及び都市計画税が、事業に係る収入の減少幅に応じ、ゼロ又は1/2となります。(※)

  • (※)令和2年2∼10月の任意の連続する3ヶ月の事業に係る収入が前年同期比30%以上50%未満減少した場合は1/2に軽減、50%以上減少した場合はゼロ(全額免除)となります。
    この場合、不動産所有者等がテナント等の賃料支払いを減免した場合や、書面等により一定期間、賃料支払いを猶予した場合も収入の減少として扱われます。
    なお、テナント等の賃料支払いを猶予したことによる収入減少をもって本措置の適用を受けようとする場合、3ヶ月分以上の賃料を、それぞれの賃料の支払期限から3ヶ月以上猶予していること(※)が必要となります。また、新型コロナウイルス感染症の影響により賃料支払いを猶予したことを証する書面の提出が必要になりますので、別添資料5の様式を参考に書面を作成してください。(様式はあくまで一例であり、個別の合意内容・状況等に応じて編集可能です。)
  • (※)例えば3∼5月分の賃料を猶予した場合、猶予された分の賃料は、3月分は6月以降に、4月分は7月以降に、5月分は8月以降に支払われる必要があります。猶予した3∼5月分の賃料を、例えば6月に一括払いとする場合は適用の対象となりません。
    固定資産税等の減免措置の詳細については、中小企業庁のホームページに掲載されておりますのでご参照ください。