宅地建物取引主任者資格試験・模擬問題
【民法】
【問1】
抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- (1)抵当権設定者は、抵当権設定後においても、抵当権の目的である不動産の使用を継続することができる。
- (2)抵当権は、その目的物の売却代金に対してもその効力を及ぼすことができるが、そのためには、その代金の払渡し後、直ちに、差押えをしなければならない。
- (3)建物の存在しない土地に抵当権を設定した後に建物が築造された場合、法定地上権は成立しない。
- (4)債務者又は抵当権設定者でない者が、抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。
【問2】
AがBに宅地を売却し、代金受領と引換えに宅地を引き渡した後、Bがこの宅地に隠れた瑕疵があることを発見した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- (1)Bは、その瑕疵の程度のいかんを問わず、Aとの契約を解除することができる。
- (2)AB間で、Aが瑕疵担保責任を負わない旨の特約をしている場合、Aは常に瑕疵担保責任を免れることができる。
- (3)Aは、その瑕疵がAの責任のない理由によって生じたものである場合でも、瑕疵担保責任を免れることができない。
- (4)Bは、その瑕疵を発見した時から1年以内でなければ、Aに対して代金の減額を請求することができない。
【宅地建物取引業法】
【問3】
宅地建物取引業者A(消費税の課税事業者)が宅地建物取引業に関して報酬を受領した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものの組合せとして、正しいものはどれか。
- ア.AはBより媒介の依頼を受け、B所有の宅地を3,000万円でCに売却する契約を成立させ、Bから100万8,000円の報酬を受領した。
- イ.AはD及びE双方からの売買の媒介の依頼を受け、DE間のD所有の宅地を4,000万円でEが買う売買契約を成立させ、D及びEから、それぞれ132万3,000円の報酬を受領した。
- ウ.AはFから賃貸借の媒介の依頼を受け、G所有の居住用の建物を1カ月当たりの賃料20万円でFが借りる賃貸借契約を成立させ、Fから10万5,000円の報酬を受領した。
- (1)ア、イ
- (2)ア、ウ
- (3)イ、ウ
- (4)ア、イ、ウ
【問4】
宅地建物取引業者Aは、自ら売主としてB所有の宅地をCに売却しようとしている場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- (1)Aは、Bが宅地建物取引業者であれば、Bとなんらの契約を締結していなくても、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができる。
- (2)Aは、Bとすでに売買契約を締結していても、その契約が予約にすぎない場合、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができない。
- (3)Aは、すでに売買契約を締結していても、その契約がBが代替地を取得することが停止条件となっている場合、宅地建物取引業者でないCと、その宅地の売買契約を締結することができない。
- (4)Aは、Bとの間でなんらの契約を締結していない場合、宅地建物取引業者であるCと、その宅地の売買契約を締結することができない。
【法令上の制限】
【問5】
建ぺい率及び容積率に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。
- (1)都市計画区域であれば、用途地域の指定のない区域においても、建ぺい率による制限を受ける。
- (2)建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合で、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、容積率による制限が緩和されるか制限されなくなる。
- (3)建築物の敷地が容積率の異なる地域にわたる場合には、厳しい方の容積率の値による制限を受ける。
- (4)建築物の敷地の前面道路の幅員が12m未満であるときは、各地域又は区域ごとに定められた建ぺい率の基準よりも更に厳しい値による制限を受けることがある。
【解答と解説】
【問1の解答と解説】正解(2) [抵当権の意義と優先順位]
- (1)正しい。抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債務者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。したがって、抵当権設定者は、抵当権設定後も、抵当権の目的である不動産の使用を継続することができる。
- (2)誤りで正解。抵当権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても行使することができるが、抵当権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
- (3)正しい。建物の存在しない土地(更地)に抵当権を設定した場合は、後日建物が築造されても、法定地上権は成立しない(判例)。
- (4)正しい。債務者又は抵当権設定者でない者が、抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。
【問2の解答と解説】正解(3) [売主の担保責任]
- (1)誤り。売買の目的物に隠れた瑕疵がある場合、そのことを過失なく知らなかった買主は、その瑕疵のため目的を達することができない場合に限り、契約を解除することができる。
- (2)誤り。売主は、担保責任を負わない旨の特約をした場合でも、自ら知りながら買主に告げなかった瑕疵及び自ら第三者のために設定した又は譲渡した権利については、担保責任を免れることができない。
- (3)正しく正解。売主の瑕疵担保責任は、無過失責任である。売主に故意・過失がなくても、瑕疵担保責任を免れることはできない。
- (4)誤り。瑕疵担保責任の内容は、損害賠償の請求と瑕疵のために売買の目的を達することのできない場合の契約の解除であり、代金の減額請求は認められていない。
【問3の解答と解説】正解(4) [報酬額の制限]
- ア.(3,000万円×3%+6万円)×1.05=100万8,000円。Aは、媒介の依頼を受けたBから、100万8,000円まで受領することができる。
- イ.(4,000万円×3%+6万円)×1.05=132万3,000円。Aは、媒介の依頼を受けたD及びEから、それぞれ、132万3,000円まで受領することができる。
- ウ.居住用建物の賃貸借の媒介の場合、媒介の依頼を受けるにあたって依頼者の承諾を受けているときを除き、依頼者の一方から受領できる報酬は、借賃の1カ月分の0.525倍以下とされる。
Aは、Fから10万5,000円以下の報酬を受領することができる。
したがって、ア、イ、ウ、いずれも違反せず、正解は(4)である。
【問4の解答と解説】正解(3) [自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約締結の制限]
- (1)誤り。自己の所有に属しない宅地について、その物件を取得する契約を締結しない限り、たとえその者が宅地建物取引業者であっても、宅地建物取引業者でない者と当該宅地の売買契約を締結することができない。
- (2)誤り。宅地建物取引業者が物件を取得する契約には、予約も含まれるので、売買契約の予約をしていれば、宅地建物取引業者でない者と当該宅地の売買契約を締結することができる。
- (3)正しく正解。宅地建物取引業者が物件を取得する契約には、停止条件付のものは含まれない。宅地建物取引業者でない買主と売買契約を締結することができない。
- (4)誤り。買主が宅地建物取引業者であるときは、「自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約締結の制限」は適用されない。したがって、宅地建物取引業者は他人の物件を取得する契約を締結していなくても、宅地建物取引業者と売買契約を締結することができる。
【問5の解答と解説】正解(1) [建ペい率]
- (1)正しく正解。用途地域の指定のない区域においては、原則として、10分の3・10分の4・10分の5・10分の6・10分の7の割合のうち、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めるものが建ぺい率となる。したがって、都市計画区域内又は準都市計画区域内であれば、用途地域の指定のない区域においても、建ぺい率による制限を受ける。
- (2)誤り。建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合で、その敷地の建築物の全部が耐火建築物であっても、「容積率による制限」が緩和又は制限されなくなることはない。
- (3)誤り。建築物の敷地が容積率の異なる地域にわたる場合には、当該建築物の容積率は、それぞれの地域の容積率による割合を乗じて得たものの合計以下でなければならない。「厳しい方の容積率の値による制限を受ける」のではない。
- (4)誤り。建築物の敷地の前面道路の幅員によって、「建ぺい率」がより厳しい値による制限を受けることはない。前面道路の幅員によって制限を受けるのは、「容積率」である。
新Z・brain.NET概要 第4弾
(公社)全日本不動産協会提供 不動産専門ポータルサイト
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不動産ポータルサイトZ-portalの【不動産契約書類作成システム(Z・brain.NET)】では、「重要事項説明書」「不動産売買契約書」等の書類作成のほか、「物件図面(物件紹介シート)の作成」をすることができます。物件図面は店頭に掲示するなど、営業活動に是非お役立て下さい。
【物件図面の作成方法】
- 案件インデックス画面で物件図面の「作成」ボタンをクリックしてください。
【デザイン選択】
「デザイン選択」画面では、印刷する物件図面のサイズやデザインを選択できます。
- 印刷する物件図面のサイズを「規格A4サイズ(210mm×297mm)」、「規格B4サイズ(257mm×364mm)」から選択してください。
※印刷に使用されるプリンターの設定により、実際に印刷されるサイズが変更になる場合があります。
選択したサイズで印刷されない場合は、一度プリンターの設定をお確かめください。 - 印刷する物件図面のデザインを選択してください。横長タイプ4種類、縦長タイプ4種類の計8種類から選択できます。サムネイルをクリックすると仕上がりのイメージが表示されます。
【セールス】
「セールス」画面では、物件図面に記載するセールスコピーを入力できます。
- キャッチコピーを選択してください。
「キャッチマーク」、「カラー」、「キャッチコピー」をそれぞれ選択してください。ここで選択したコピーは物件図面の目立つ部分に大きく記載されます。
※キャッチコピーの選択肢にあるコピー以外にご希望のコピーがある場合は、『キャッチコピーリクエスト受付』からリクエストできます(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則に準拠していないコピーは却下させていただくことがございますので、予めご了承ください)。
- 物件図面に記載するセールスコピーを入力してください。
※「ボディコピー(1)」は必ず入力してください。
※「表示例」をクリックすると、実際に印刷される位置等を確認することができます。
【データ】
「データ」画面では、物件の詳細データを入力できます。
- オレンジ色の入力必須項目は必ず入力してください。
※「作成ガイド」をクリックすると詳しい入力方法が確認できます。
※項目名に「★」がついているものは、入力した値を重説・契約書と共有します。
【間取り図(区画図)】
「間取り図(区画図)」画面では、パソコンに保存されている間取り図(区画図)を呼び出し、物件図面に貼付することができます。
- 記載する間取り図(区画図)がある場合は「間取り図(区画図)」を選択してください。
※間取り図(区画図)が準備できていない場合は「準備中」を選択してください。間取り図(区画図)が表示されるスペースに「準備中」と表示されます。 - 「参照」ボタンをクリックし、間取り図(区画図)の画像ファイルを指定してください。
※間取り図(区画図)は370×370pxのJPG画像をご使用ください。 - 「アップロード」ボタンをクリックして、間取り図(区画図)の登録完了です。
※[準備中]を選択し直す場合は、アップロード画像の「削除」にチェックを入れ「アップロード」ボタンをクリックしてください。
【画像貼付】
「画像貼付」画面では、パソコンに保存されている画像を呼び出し、物件図面に貼付することができます。また、システムで用意されていているキャッチ画像を選択して物件図面に貼付することもできます。
◆自分のパソコンから添付
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※貼付画像はJPG画像をご使用ください。大きい画像は95pxにリサイズされます。 - 「アップロード」ボタンをクリックして、画像の登録完了です。
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◆キャッチ画像を貼付
「キャッチ画像を貼付」の選択肢から貼付したい画像を選択してください。
※自分のパソコンからの貼付画像を登録している場合は利用できません。
【店名スペース】
「店名スペース」画面では、物件図面に記載する自社情報を入力できます。また、パソコンに保存されている社名(ロゴ)画像を呼び出し、物件図面に貼付することができます。
社名(ロゴ)画像の貼付は下記手順で行ってください。
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※ロゴは220×60px以内のJPG形式の画像を使用してください。 - 「アップロード」ボタンをクリックして、社名(ロゴ)画像の登録完了です。
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【データ送付】
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作成した物件図面(PDFファイル)のデータ送付は下記手順で行ってください。
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